多様な人材の活躍推進
女性
数値目標の設定
銀行、信託、証券の3社では、2024年3月末までに日本国内の女性のマネジメント比率(注)を22%とする合同数値目標を設定しています。これは、多様な視点や価値観をより経営に近い領域で反映することを目的としたもので、中長期的に女性マネジメント比率30%を実現する過程におけるマイルストーンです。また、3社の合同数値目標のほか、各社で個別の数値目標を設定して、女性の登用を推進しています。
なお、2023年3月末時点で銀行、信託、証券における女性マネジメント比率(日本国内合算)は19.6%です。
- 次課長以上のポストに就く社員に占める女性比率
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画
三菱UFJ銀行 |
行動計画(PDF / 322KB) |
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三菱UFJ信託銀行 |
行動計画(PDF / 155KB) |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
行動計画(PDF / 134KB) |
三菱UFJニコス |
行動計画(PDF / 167KB) |
アコム |
行動計画(PDF / 135KB) |
男女間賃金格差の状況と格差解消に向けた取り組み
男女間賃金格差の状況
労働者の男女の賃金の差異(%)(注1) | |||
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全労働者 | 正規雇用労働者 | 非正規雇用労働者 | |
三菱UFJ銀行 | 49.6 | 52.7 | 58.7 |
三菱UFJ信託銀行 | 63.2 | 62.7 | 84.5 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 57.4 | 57.4 | ー(注2) |
- 正規・非正規・全ての労働者の区分ごとに、(女性の平均年間賃金)÷(男性の平均年間賃金)により、割合を算出したものです。
- 対象会社の非正規雇用労働者はいません。
労働者の男女の賃金の差異(%) | |||||
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コース別 | 資格別 | ||||
総合職 | BS職/地域職 | 経営職階 | 役付者 | 非役付者 | |
三菱UFJ銀行 | 65.9 | 91.8 | 87.2 | 82.0 | 81.2 |
三菱UFJ信託銀行 | 62.7 | ー(注) | 89.4 | 83.1 | 89.1 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 77.5 | 114.3 | 81.7 | 81.3 | 89.6 |
- 対象会社は総合職のみとなります。
男女間賃金格差の主因と今後の取り組みついて
上記の通り、主要3社においては男女間賃金格差があります。特に銀行においては、長きにわたり対個人窓口業務ならびに事務業務を支える部門において女性を中心としたBS職(一般職)の採用を続けてきた経緯があり、同職種においては比較的賃金の水準が低く、人数も多いことから、結果として男女間の賃金格差を拡大させる要因になっています。今後、2024年度に予定している「Ex制度」(特定の業務領域で専門性を追求可能な制度)の導入に加え、2025年度には総合職とBS職のコースの垣根を解消し、「プロフェッショナル職」を新設するなど、人事制度の改訂を予定しています。これにより、性別やコース区分等にとらわれない、自律的なキャリア形成をより一層後押ししていきます。
また、管理職・上位職への登用にも男女間格差があり、従前より銀行・信託・証券では各社ごとおよび合同での女性マネジメント比率のKPIを掲げ、女性のキャリア形成を支援しています。2022年には上位職層を対象とした役員メンタリングプログラムやLeaders Forumを開催しており、中堅層に対しても合同研修の新設や上位職層の女性がメンターとなり中堅・若手女性を育成する社員間でのメンタリングプログラムを開始する等、従前の取り組みに加えて、キャリア形成機会の提供を充実させています。
同等の職位間では男女間の賃金差異は80-90%台であるものの、時間外労働や時短制度の利用等、男女間の労働時間の違いに起因する差分も見られます。この点は、働き方改革の推進や男性の育児参画等を推進することで格差是正につながると考えています。
今後も各社で、より上位職層への女性登用拡大や勤務制度の柔軟化を進めることで女性の活躍機会を拡充し、ジェンダー平等・男女間賃金格差の是正をめざしていきます。
働き方改革に関する取り組みは「柔軟な働き方の提供」をご覧ください。
女性を対象にさまざまなプログラムを実施
銀行、信託、証券では、経営層・管理職層の女性向けに、役員による個別メンタリングプログラムを実施し、キャリア形成上の課題解決等をサポートしています。また、選抜研修として、「WILL(注1)研修」を三社合同で開催し、より上位職での活躍に向けた「戦略構築力」「論理的思考力」等の補完的習得機会を提供しています。
管理職未満層に対しては、「WISH研修(注2)」として、「キャリア」、「リーダーシップ」等をテーマに、同職位間や女性マネジメント層との対話を通じて、管理職をめざすことを検討する場を提供するなど、次世代のリーダー育成にも力を入れています。
また、希望者を対象として、先輩社員にキャリアやライフイベントとの両立に関する悩みを相談できるオンラインでのネットワーキングの場など、さまざまなプログラムを提供しています。
- Women’s Initiative for Leadership and Learning
- Women's Initiatives Seminar on How to design our own career
キャリアステージに応じたプログラム(一例)
階層 | プログラム |
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経営職階 |
・MUFG Leaders Form(役員座談会) ・役員メンタリング ・外部研修派遣階層別研修 |
中堅 |
・WILL研修(経営層・管理職層向け研修)、WISH研修(次世代向け研修) ・メンタリング ・外部研修派遣 ・階層別研修 |
全階層 |
・階層別研修 ・ネットワーキング(キャリア座談会等) ・Job Challenge(公募制度) |
グループ各社/海外地域における取り組み
■三菱UFJ銀行
■三菱UFJ信託銀行
■三菱UFJモルガン・スタンレー証券
■三菱UFJニコス
■アコム
■米州
■欧州
キャリアの継続を支援する制度
女性活躍推進を支援するイベントの開催
ダイバーシティ・マネジメント・フォーラム
国際女性デーにおける取り組み
毎年3月8日は、国連が定める「国際女性デー」(International Women’s Day、IWD)として、世界中で女性の社会、経済、文化、政治における功績を祝福し、ジェンダー平等について考えるイベント等が開催されています。
世界でジェンダーギャップ解消における取り組みが進む中で、MUFGも金融商品やサービス、社会貢献活動、風土醸成等を通じて世界のジェンダー平等に貢献しています。
■日本
■米州
社員による有志の活動が活発に行われており、女性社員の有志団体–Women’s Initiative Network(WIN)が、米州の全社員に向けた各種オンラインイベントを開催したほか、カナダや南アメリカでも現地拠点主催のローカルイベントを開催しました。
■欧州
2023年の国際女性デーのキーワードである 「Embrace Equity(公平性の尊重)」をテーマに、誰もが自分の真価を発揮すべく、公平で多様性のある職場をめざし、欧州の役員主催の交流会や、女性のこころと健康に関するウェビナーなどを開催しました。
■アジア・オセアニア地域
LGBTQ
MUFG人権方針への明記
研修の実施、ハンドブックの発行
同性パートナーシップ認定
LGBTQへの理解促進と啓発に向けた活動
- 特定非営利活動法人「東京レインボープライド」が主催する、LGBTQ当事者とそのAlly/アライ(理解者・支援者)が一堂に会する国内最大級の啓発イベントです。
プライド月間
■日本
■米州
■欧州
Ally/アライ顕在化への取り組み
障がい者
- 法定雇用率制度で定められた算出式を用いて、銀行、信託(前述の2社は特例子会社およびグループ適用関係会社を含む)、証券、ニコス、アコムにおける国内の雇用率を算出したもの。
特例子会社の設置
(三菱UFJ銀行特例子会社) |
1996年設立。神奈川県、東京都、大阪府、愛知県の4 拠点で計約370人の障がいのある社員が、障がい特性に配慮した職場環境で業務に励んでいます。各種銀行事務や名刺印刷など多様な業務に加え、学校向け出張授業や障がい者雇用セミナーの開催等、共生社会推進への取り組みを障がいのある社員主体で運営し活躍の場を広げています。 |
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(三菱UFJ信託銀行特例子会社) |
1979年設立。 都内3拠点で計約60人の障がいのある社員が業務に励んでいます。 聴覚に障がいのある社員が中心のため、「3色パトライト」で来客や緊急時等を知らせたり、一日の業務量と作業の進捗状況を「大型モニター」に掲示して共有したりするなどの工夫がされています。また、会議や研修では、音声認識ソフト等も活用しています。 |
グループ各社で進む環境整備
■マッサージ室の設置/ヘルスキーパー制度導入
共生社会に向けた取り組みを深化
■株式会社ミライロへの出資と共生社会に向けた取り組み
銀行は、株式会社ミライロが掲げる「バリア(障がい)をバリュー(価値)に変える“バリアバリュー”」の理念と事業内容に共感し、DEI推進の強化に向けたパートナーシップを目的として、2023年5月に同社に出資しました。
本出資を通じて、MUFGのお客さま、さらには社会全体への新たなサービスや価値の提供に取り組み、多様な人材が活躍できる共生社会の実現に向けて、より一層貢献していきます。
シニア人材
MUFGでは、シニア人材が豊富な経験や能力を最大限活かして、継続的に活躍できる職場づくりや自律的なキャリア形成の支援を進めています。
一定の年齢を迎える社員を対象に、多様な価値観に基づくキャリア形成を考えるための研修や能力開発を支援するプログラムを導入するほか、安定的な就労機会の提供と多様なニーズに応えられるよう、定年以降も柔軟な勤務形態での継続雇用制度を設けています。
グローバル人材
- MUFGにおける2023年3月末時点の数値。
キャリア採用者
- キャリア採用比率はMUFGにおける2022年度実績。キャリア採用管理職比率はMUFGにおける2023年3月末時点の数値。